BNR32 079号車 3
2017/03/10079号車ですが、オートメッセの展示も終了し、いよいよ電着塗装・・・の前にずっと前からやりたかった補強を少し施工したいと思います。
補強というと、追加バーなどのボルト、ナットでのポン付けならいいですが、「溶接」という言葉を使うと一気にハードな印象になると思います。
取り返しがつかないや、錆びるなど、ネガティブな印象も強いです。
各部を溶接で取り付けると強度はあがりますが、裏側やフレームの中など通常では塗装できな部分がサビの要因となり、「いつまでも乗りたい」という当店のコンセプトから外れてしまいます。
そのため今まで大きな補強は行なってきませんでした。
それなのに「補強」を行う気になったのは、「電着塗装」ができるようになったからです。
漬け込んで塗装を電気的に溶着させるので基本的に裏も、フレームの中も塗装できない部分がありません。
また防錆に対して通常の吹付け塗装より、電着塗装の方がはるかに強いです。
中古車の修理下した部分は、比較的早くに錆びるのに対して、新車がなかなか錆びない理由の一つは電着塗装かどうかです。
ですので、今回079号車は溶接による補強のポイントその1は、補強を行い、その後電着塗装を行うということです。
補強といってもサーキットでタイムを出すための補強ではなく、言葉での表現は難しいですが、私はスタイルはR32が好きですが、乗って走るとR32よりR34が走らさて楽しいと思います。
(一番作業を多く手がけているのはR33ですので、実はR33が一番思い入れがあったり・・・)
ここでの楽しさってどこから来るのだろうと考え、走らせている時の「ボディレスポンス」といいますか、アクセルを踏んだ瞬間、ブレーキを踏んだ瞬間、ハンドルを操作した、その瞬間のボディが、車が、反応するまでの時間がある程度早いほうが運転していて楽しいと思います。
早過ぎると素人には乗りにくく楽しくなくなって行くかもしれませんね、極端な例なら「カート」みたいになってしまうと常にハンドル両手で、緊張しながらでないと危なくて乗れなくなると思います。
ですので、あくまで乗って楽しい思える為の補強です、もっというとR34に少しでも近づけらたと思い作業しました。
いきなりですが、今回の補強施工ポイントのその2は基本的に内装、外装がそのままノーマルといところです。
一部例外もあり、あくまで基本的にです。
ですのでまずはR32の弱点の一つであるサイドシルの補強です。クロモリのロールゲージ用パイプをサイドステップ内に通しさらにAピラー内部とストラットまで貫通します。
よく数社から発売されているサポートバーですが、入れると確かに効果が体感できます。その部分を複合的に補強します。
フレーム内部を貫通しこのように配置します。
さらにメインフレームへ接続はR33、R34はアウトリガーと呼ばれるパーツで補強されている部分ですが、
今までR34のアウトリガーを移植していましたが、なんと生産廃止になってしまった為、それではこちらも製作。フレームは貫通し内側まで入っています。
上面だけでは弱いので、下にもう一枚つくり、こちらもボックス形状に。
リア及び下回りですが、画像はR34です、ここのトンネル部分に補強バーが入っており、さらにサイドまでバーで補強していますので、
079号車では、リアのジャッキアップポイント部ですが、サイドシルを貫通してきたパイプに接続して、メインフレームを貫通します。
かなり効きそうに見えますが、R33、R34では特に室内側にも補強パネルがあり、さらに骨格そのものが違うの、R32にこのパイプを追加したくらいではまだまだR34には及ばないと思います。もっと複合的に剛性を上げる方法が必要です。
こちらはまtR34ですが、室内側の、トランクへの開口部もR33、R34と小さくなっていき
リアのサスペンション上部、スピーカーボード、リアフロアが複雑に組み上げられていて、総合的に剛性を上げています。
口らはR32ですが、開口部も大きく、サスペンション上部とも接合している部分が無くみるからにR34より弱い部分です。
開口部だけを塞ぐのではなく、全体強度が上がるように補強していきます。このあたりはフレームなぶでなくてもシート下に隠れる部分で処理しますので、角形の補強材を使用します。
(トランクスペースはある程度犠牲にすることにしました)
一部にではなく総合的に強度が上がるように、2名乗車にすればもっと簡単に剛性をあげれますが、あくまで内装はノーマル風、4名乗車のままでが079号車です。
リアメンバーの付け根部分も弱いというか力のかかる部分ですので、
メーカーの指示書どうりの修復作業に比べ、想像しながらの作業ですので、難しくも楽しい作業です。
今まで何度もR33、R34をバラして指示書どうり組んでいくたび、R32もこんなふうにできたら、と思う箇所が多数ありました、今回その一部でも実現したいと思い作業に踏み切りました。
レース関係業者の方からみれば、間違ったやり方、おかしな施工内容もあると思います、
サーキットでのタイムのでる、「走る」という意味でのボディ補強は私は素人です。「走りの為のボディ制作」であれば、実際に走らせつつ、その都度フィードバックして補強していくのが正しいでしょう、
この場合まずタイムを出すという意味で「走らせることの出来る人」が必要です、全員がそこまでの技術を身につけるのは不可能ですし、なによりタイムを考えると、内装など全くの不要で、その他にタイムに関係しない快適パーツ(エアコン、オーディオなど)も不要です。
そうなると私の軸にある、「乗って楽しい」がサーキットなど、場所、時期が限定されてしまいます、買い物の足から全てをこの一台で・・・は無理かもしれませんが、もっと普段に乗りたいとき、普通に乗れる楽しさが求めているものです。
私の基準の一つで、一般のオーナーが体感できるかどうかです。
レーシングドライバーのような車両に対する感覚の鋭い人なら少しの補強や変化でも感じ取ることが出来るかもしれませんが、私は一般ドライバーですので、私が体感できる変化は多くのオーナー様が体感できると思います。
ポイント「その1」で溶接に対する錆対策をし
「その2」で内装の装着、乗車店員そのまま、ようは見た目はわからない
最後の「その3」は結果乗って楽しい車になるかどうかですので、完成までわかりません。