BNR32 R134エアコンキット 再販開始!!

2018/08/04

BNR32 R134エアコンキット、パーツの製造廃止により長らく欠品しておりましたがようやく製品が出来てきました、テスト出来次第、販売開始します。

キットといいましても今回はもっとシンプルにBNR32のエアコン修理やR134ガス化して頂けるようにと作りました。

IMG_3562新キットの高圧、低圧ホースです。

このホースを使用することによりBCNR33のエアコンコンプレッサーをBNR32にて使用できるようになります。

R134キットと言うよりは「BCNR33コンプレッサー流用キット」です。

BNR34コンプレッサーの仕様も検討しましたが、製造先の状況などからBNR34コンプレッサーは欠品が続いたり、販売されても数が安定しなかったりとBCNR33より供給が不安定でしたので、BCNR33を使用することにしました。

 

基本的には、このホース2本のみでBCNR33コンプレッサーをBNR32に取り付けでき、ガスをR134にて使用できます、

ただし、BNR32のエアコン関連パーツの劣化がある場合はそれらも交換、修理が望ましいです。

特にコンデンサーの熱交換能力が低下している場合はR134ガスを使用することでガス圧が上昇し、高圧カットが入り結果としてエアコンが効かない状態になります。

 

 

それらの対策として従来より販売している、当店のオリジナル容量アップコンデンサーや、4極圧力スイッチキットなどの併用をお勧めします。

オリジナルコンデンサーや4極圧力スイッチキットなどはこちらを

BNR32 GT-R R134エアコンキット

 

今までのキットではホースを手作業にて一本づつ製作しておりましたが、手作業の為時間がかかりまた、仕様部材の一部に日産純正部品を使用している為、メーカーの生産個数にキットのホースの生産数が影響されていました。

そこでホースを専門工場で製作して頂くことにチャレンジしました。

IMG_3557構想から約2年かかりました、もっと簡単に出来る方法もあったかもしれませんが、どうしても現在新車のエアコンホースを製造している工場で、現在の新車と同じように製造してもらいたかったのです。

 

まずは品質、手作業の多い小ロット製造にありがちな形状、性能のバラツキを無くしたかったのと、なにより現在生産廃止になっているBCNR33後期のエアコンホース、BNR34の高圧、低圧ホースを純正新品同様製品で供給したいとの思いから、エアコンホース製造大手での製造が理想でした。

 

けっして手作業のワンオフ品が悪いわけではありません、その車両専用のパーツや、究極の性能を求めるようなパーツは一台一台に合わせて作るワンオフ品の方がフィッティングや、性能もいいと思います。

 

ただエアコンホースの場合、現在製造されている自動車のほぼ100%にエアコンは付いていると思いますが、新車、新品であればそのホースの性能に大きな差はなく、経年で劣化するため、ある程度の年数使用した場合、ガス漏れなどのトラブルが起こるため新品への交換が望ましいだけかと思います。

 

車両の製造メーカーがエアコンホースを作らなくなっても、その車を継続的に、快適に使用したいのであれば、その車両の製造メーカーでなくても、別の新車用、エアコンホース製造メーカーが作ってくれればいいのではないかと・・・。

 

思いつくのは一瞬でしたが、現実に至るまではなかなかでした、まずは大手のエアコンホースメーカーに片っ端から電話を取りましたが、基本的に現在各メーカーの新車のホースを製造しているところが、当店の依頼を受けてくれる可能性はすくなく、

製造とは、まず図面がありそこから生産になりますが、今回のように現物はあっても図面がない場合生産できません。

小ロット、現物はあるが図面はない、この状況で何社も聞いていきましたところ、一社だけが話を聞いてくれました。

 

新規で製作しても製造本数は何万本とかにはならないので、採算性、商売としては魅力は少ないと思いますが、ただ古くなっている車両と走り続けていくために必要しているオーナーが多いとの思いを、直接お話させて頂いたところ賛同して頂き製造に着手することが出来ました。

 

たかがホース、ワンオフでどうにでもなるものです、エアコンに関しても要はエアコンが効けばいいのです。わざわざ図面を起こしてまで新規で製作するほどのことは必要ないかもしれません。

しかし、それよりも平成元年から販売され、すでに30年が経過しようとしている車両の一つのパーツを、新車のパーツを製造しているメーカーが対応し、製造してくれた事に私は意義があると思います。

 

今回、計担当者様及び製造工場の方々には通常業務ではないお願いをしましたので、かなりの手間をお掛けしたと思います。

 

ただ私にとって、電着塗装に続きゴム製品では、株式会社ダイコーゴム様、今回のエアコンホースと

自動車部品製造企業の方が生産の終了している車両の復刻、修復の為に、効率よく利益を上げるという商売の本筋から外れてでも、私の考え、気持ちに賛同いただき行動して下さったことに大いに感謝したいです。

 

このような自動車部品製造企業の方々が助けてくれるということは、古くなっていく多くの車両を今後も走らせいけるということになると思うからです。

 

今回エアコンホースの製造にあたりご協力及び製造していただけました、

「三友電装株式会社」様ありがとうございました。