「塗装剥離と電着塗装」 BNR32 046号車 2

2015/10/04

塗装についてですが、今回の「リメイク」「リセット」の根幹となる部分です。

以前より行っていた、バラせるだけバラして塗装する「本気の塗装」のさらに上「究極の塗装」を行います。

 

今回行う塗装は、「電着塗装」と呼ばれるもので、新メニューの方で詳しく説明致しますが、今回施工する塗装は、カチオン電着塗装と呼ばれ現在世界の自動車メーカーにて100%採用されているシステムです。(量産車に限る)

電着塗料の入った大きなタンクに車体をつけて、電流を塗料、車体に流し、化学反応を用いて密着性の高い塗膜を形成します。またタンク内に漬け込み
化学反応により密着させるため、パネルの隙間や入り組んだ袋の中など、スプレーでは塗装できない部分まで塗装できます。

 

今回、新車を製造している電着塗装ラインに車両を入れていただき、現在製造されている新車と同じ工程にて塗装していただきました。

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IMG_0664剥離の完了したボディを塗装設備のある工場に運びます。

ウェットブラストの液体にて、防錆処理が行えているとしても、それは剥き出しの鉄板の上に薄皮一枚の保護膜があるような状態ですので、この状態での長期保管は不可能です。

 

 

車体の塗装とは、メーカーが新車製造時に行う電着塗装の上にボディ色が塗装されています、従来再塗装を行う場合は、出来る限り新車時の電着塗装を残して行います、

そのくらい新車時に行う電着塗装は強く、ゆえに防錆に優れています。錆びてパネル交換及び、パネルが生産廃止でない場合は鉄板から作り出し再現しますが、新品パネルは電着塗装されて届きます、パネル接合部は電着塗装を一旦はがさないと溶接できないため、剥がします。

 

その為、パネルがなく作り出した部分や、新品パネルの接合部、要は最も錆びやすい部分に電着塗装がない状態です。
もちろん、サーフェサーなど防錆性能の高い塗装や溶剤にで入念に保護しますが、新車より錆びやすいのはあきらかです。

1感慨深い瞬間です。製造されたから30十年近くたった今、もう一度新車ラインを通ることになるとは・・。

まさにここからが「リメイク」「再生産」とも言うべき瞬間です。

2脱脂槽にてボディに残っている、研磨剤、油分など不純物を取り除きます。

3まさにドブ付け・・。

5各工程の間に洗浄工程があります。

6下地処理が終わり、いよいよ通電、電着塗装開始です。

271042通電している塗料の層に漬け込みます。

271043

 

 

 

7塗装完了です、

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最後には新車と同じく、170℃の焼付窯にて乾燥、定着させます。こちらも通常焼付塗装と言ってもここまでの温度は出せません。

 

 

今回電着塗装を行うにあたり、協力してくださった、企業及び担当者様には、中古車の再塗装という無理を聞いていただき、深く感謝を申し上げます。

 

 

当店にてウェットブラストによる、部分、総剥離、また新車製造ラインでの電着塗装承ります、ぜひお問い合わせください。

このメニューに限り、第2世代GT-R以外の車両も剥離、電着塗装が行えますので、ご相談ください。

 

ガレージヨシダ

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