KPGC10 GT-R 復活へ 037号車 ハコスカ

2015/02/13

37号車はなんと、なんと!!第1世代GT-R KPGC10 が入庫です!!

訳あって30年以上、倉庫に眠っていた車両をお譲り頂きました!!

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年式から考えると尋常じゃないほど綺麗です、もちろん30年以上保管状態でしたので、レストア車両ではありません、修復歴なし、実走行です!!

IMG_7550内装も超極上ではないでしょうか!!

IMG_7552リアな新車時のビニールが残っているほどです。

IMG_7553反対側はビニールすら破れてないですね。

 

IMG_7504エンジンは一度OHされていて、そのまま保管されていました。

RB26もいいですが、S20もかっこいいエンジンですね~。

中身が心配ですので早速開けていきます。

IMG_7511思いのほか綺麗です。

IMG_7514シリンダーにサビもなくほっとしました。

IMG_7518オイルパンも恐る恐る外しましたが、大丈夫そうです。

IMG_7556社外パーツはいろいろなところから出ているようですが、純正部品は無いようですので、ドキドキしながらバラしていますが、

IMG_7559大丈夫そうですね。

 

すごいエンジンだとは聞いていましたが、認識が間違えていました、当時すごいエンジンだと思っていたのです。

RB26も26年も前に発売されたエンジンなのに、少し手を入れてあげるだけで、素晴らしい性能を発揮します、現行のエンジンにも引けと取らないと思います。

ですので、自分の年齢より古いエンジンを今見てみると古い設計、作りなのかと思ってましたが・・・。

 

各部の設計などはRB26以上です。

272121例えばヘッドボルトですが、S20は、1シリンダーあたり6本のヘッドボルトを使っています。

272122こちらはRB26です、1シリンダーあたり4本です。当然締め付け力が6本の方が均一で強いでしょう。

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それ以外にもクランクシャフトを固定するのに、通常のボルト以外に、シリンダーブロックサイドからもボルトで固定しています。

 

またRB26では、対策ポイントになっているクランクシャフトのキー溝もノーマルで一本化されています、

IMG_3803RB26のノーマルです、キーが小さく二つに分かれているので、カジったり色々とトラブルが起こりやすいのを

IMG_3801このように一本に加工したりしています。

 

これがS20では、ノーマルからです。

製造年代が逆ならわかるのですが、RB26で対策したい、クランクの振れや、キー、まだまだ他にも冷却水の通路もエンジンの外側に別経路であり、各気筒のバランスがRBよりいいと思われます。

カムシャフトにもメタルがあったり、クランクメタルはオイル溝が両方にあり、ノーマルからRB26で言うところのニスモメタルと同様形状です、ほんとにびっくりました。

 

さすが、レーシングエンジンベースですね。

 

もちろんヘッドのクラックなどS20特有のウィークポイントもありますが、今回この車両、エンジンの復活にあたり、驚かされることが非常に多いです。

 

こんなに前の時代に、こんなに素晴らしいエンジンがあったとは・・・。

温故知新とは、このことでしょう。

S20、このエンジンもまた、全然現役の性能を秘めたエンジンですね。

またこの車両と出会えてますます、スカイライン、そしてGT-Rが好きになりました。早く復活させて、30数年ぶりに、走らせてあげたいです。

 

✽KPGC10この車両の着手に当たり、ご教授頂いた方々、また関係者の皆様、まだまだ作業は始まったばかりですので、完成までさらにご迷惑をお掛けするかと思いますが、今後共よろしくお願いします。