BNR32 166号車 2
2024/06/10BNR32 166号車は、メインフレームの修理の次はジャッキアップポイントの修理へ
左右ともジャッキアップポイントは突きあがっていますが、特に右側が酷いです。
ジャッキアップポイントの突き上げ具合が予想以上だったのと、内部まで確認すると錆、腐食は酷い状態では無く変形が大きいだけでしたので。
錆、腐食の酷い場合は大きく切開して修理しますが、それらが少ない場合は修正機で修正した方がいいと判断しました。
大きく切開してしまうと、復元に溶接作業が必要になります、その溶接した箇所はしていない箇所に比べてどうしても錆びやすくなってしまいます、すでに錆が酷いのならどちらにせよ修理には溶接が必要ですが、変形が大きく、錆が少ない場合は修正のみで錆は溶剤処理の方が今後の錆発生リスクを抑えられると思います。
サイドシルの角度を見ればかなりの突き上げである事が分かると思います。
室内側も当然ながらかなりの変形具合です。
サイドシルインナーが途中で折れて室内側に入ってしまっています。
修正完了です、もともと強度の弱い部分ですので、修正機での修正は簡単です。
下からの状態です。
もし内部の錆、腐食が酷い車両の場合、修正機で引いた時に千切れて修正できなかったりします。
形状の修理という意味ではもう少し形状を修正してここで完了ですが、今回は変形量が大きかったので引き出しただけでは強度的に心配です、そこで
純正のジャッキアップポイントのサイドシルのインナーとアウターの隙間にパネルを挟みます。
1.3ミリのパネルを挟みました、左側の突き上げはそこまで大きなものではありませんが、バランスを考えて修正後、同じパネルを挟むようにします。
もう少し分かりやすく見せると・・
ジャッキアップポイントとAピラーの付け根を繋ぐ感じで入れています、
これでジャッキアップしても大丈夫、というようなものではありません、大きく変形したパネルを形だけもとに戻しても強度は戻っていないので、その落ちた分の強度を補えるようにという感じです。