パウダーコート

2024/03/30

当社ではサスペンションメンバーやアーム、ヘッドカバーなどの塗装にパウダーコートを使用しています。

パウダーコートとはその名の通りパウダー(粉)でコートする塗装になります。専用のパウダーと対象物を電位差により付着させてその後、高温でパウダーを溶かして密着させます。

スプレーガンで塗装する通常の溶剤塗装に比べて、耐摩耗性、耐衝撃性、耐溶剤性に優れています。一般的な使用例としては道路のガードレールなどパウダーコートです、紫外線や雨にさらされながら一切のメンテナンス無しで驚異の耐久性だと思います。

IMG_6538こちらは当社で10年前に溶剤による結晶塗装を行ったヘッドカバーです。塗膜の劣化により高圧洗浄機の水圧で劣化した部分から剥がれてしまいました。オイルやその他溶剤の付着する可能性も高くまた高温にさらされるエンジンルーム内ではどうしても塗膜の劣化を早めてしまいます。

IMG_5137その後導入したパウダーコートにて再施工します。まずはブラストにて旧塗装を剥がしてパウダーコートします、専用塗装ガンより電位を帯びたパウダーが噴霧されます、

IMG_5140対象物に吸着します。

IMG_6558吸着後はパウダーが電気的に引っ付いているだけですので、触ると簡単に取れてしまいます。

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これをまた専用の焼き付け窯にて、約200度の高温にて焼き付けすると、

IMG_6564強靭な塗膜の完成です。

IMG_6565今回は前回と同じく結晶塗装を行いました。

IMG_5141サージタンクも施工します。

パウダーコートが通常の溶剤塗装より優れているという訳ではなく、優れている点を理解し適材適所での使用が望ましいと言う事です。

オイルやパーツクリーナー等の溶剤、プラグ交換時やその他整備における工具の接触、排気側からの高温など使用される環境に対してそれに見合った塗装方法がいいと思います。

IMG_4095耐衝撃性と放熱性をもった塗料もありそれに適した箇所への施工が可能です。こちらはセラコートと呼ばれる溶剤塗装です、1000度以上の耐熱性や放熱性、防錆性など色々な特性があります。

セラコートに関しては以前よりテストを進めており、より深く理解するために、先日

Adobe Scan 2024年3月30日 (1)_page-0001 (1)アメリカ本国にて講義とトレーニングを受け、本国認証店となりました。セラコートについてはまた次回ご紹介させていただきます。