BNR34 神奈川県 S様 137号車 7

2021/11/15

BNR34 神奈川県 S様 137号車は、純正ではないあとから吹き付けられた軟性のアンダーコートの除去に苦しめられていますが、

IMG_3954数日前に効率化の為にさらに分解して、車両を回転させましたので、飛躍的に作業がはかどり、

IMG_3997アンダーコートはほぼ除去出来ました、通常かなり錆の酷い車両でない限り純正のアンダーコートは残すのですが、この車両は純正のアンダーコートの上に社外のアンダーコートが塗られており、そのままでは今回施工する防錆処理の密着が悪いので、取り除く事とになりました、その際社外のアンダーコートのみを剥がすことが出来ればよかったのですが、難しかったので純正ごと剥がしました、

IMG_3424元はこのような感じで下回りは真っ黒に塗られていますが、その下は・・・。

IMG_3394かなり錆が広がっています、錆びる前に防錆処理をすればこのようなことにはならないのですが、ほとんどの場合が錆が出てきてからそのまま錆の上にアンダーコートを慌てて塗装されています、塗らないよりは錆の進行を遅くしますので、いいのですがしっかりと防錆するために一旦それを剥がすのが大変です。

ですので下回り防錆処理は錆の量により費用は異なりますが、さらに下回りが真っ黒になっている車両はその黒い物を除去する費用も加算されます。

IMG_4003まだ細かな錆と取らないといけませんが、錆び取り作業も後半です、さらに、

IMG_3998ボディパネルの各部にシール材が塗られています、当然下からの水の侵入を防ぐ為ですが、シール材も10年以上も経つと硬化しひび割れてきます、特にボディパネルが良く動く場所は割れやすいです、そこから水が進入しこのようにシールされている中に錆が発生します、画像の箇所はシール材を取り除いた状態で、本来はシールされていて錆が見えにくい場所です。

何台も同じ車両の錆を見てきていますので、特に酷い錆の車両を見るとどこから錆び始めているかが分かりやすくその経験から、車種特有の錆びやすいポイントが分かるようになりました。

 

ちなみに上記の画像はリアタイヤハウスのパネル接合部なのですが、ここのシール材がひび割れ(もしくは運悪く新車時のシール材充填位置がずれている車両もあります)内部に水が進入したのを放置しておくと、下の画像のように(137号車ではありません、別の車両の画像になります)

IMG_0120このように室内にまで錆が進んできます。

せっかくのですので、先ほどの新車時からのシールのずれを例として

imageこのように途中まではパネルの隙間をふさぐはずのシール材がずれてしまい、意味がありません。このような車両は新車時からこの部分に関してはパネル内部に水が進入してきていますので、より錆が発生しやすくまた進みやすいです。個体差はありますが、R32からR34までどの車両でもこのようなシールズレは各所にあります、特にそのモデル生産後期に多い気がします。

 

 

この後隙間に錆を出来る限り取り除きますが、それでもパネルの接合内部はパネルを取り外さない限り錆が取れません、そこで錆止め溶剤を使いますが、ボディが通常の状態ですと、下から上には溶剤は重力の関係で充填出来ませんが、ボディを回転させることで、ボディを逆さまにして内部に溶剤を充填することが出来ます、この溶剤の効果はかなり大きいと思います。

 

今後年数が経過するにつれて程度の差はありますが、どの車両も錆は進んでいきます、その内に全車回転させての作業になりそうですね。