BNR32 ボディ補強 スポット溶接 1

2013/03/20

BNR32の性能維持また向上の為にボディ補強します。

ここでのボディ補強とは、スポット溶接にて、ドア、窓などのモノコックボディの開口部にスポット溶接を追加することによりボディの剛性を上げることを、いいます。

 

メーカーの設計以上に補強するというのは、私は少し抵抗があります、全体のバランスも考えての設計だと思うので、一部のみ補強してバランスはどうか?走りにくくならないか?など悩みました。

ただ最近、純正のショック新品、ノーマルブッシュ打ちかえなどの作業をして、私の望むBNR32はフルノーマルもいいが、もう少しだけスポーツよりになってもいいのでは、と思うようになりました。

もちろんチューニングカーは最高の魅力があります、ハードに詰めたサスペンション、ピロボール化によるダルさの無い足回り、車高を下げた低重心により旋回性能向上など、これはこれで、非常に楽しい車両になります。

 

ただ今回、目指しているのは、チューニングカーではない、基本ノーマルだが、耐久性、スポーツ性能のみが向上し、乗りにくさや、扱いにくさの極力ない、ノーマルに対してのスポーツバージョンみたいな
BNR32ができたらと、思っています。
Vスペックより、もうひとつスポーツによったR32ができればと・・・。
BMWでいえば、Mスポーツみたいな感じです。
M3や、M5などは、チューニングカーですかね。標準グレードのMスポーツが理想です。

なので、スポット補強してみます。もちろん錆のことも考えて、半自動ではなく、スポット溶接機にて、溶接し、しっかり防錆します。

 

今回の車両はスポット溶接による補強では、スタンダードな開口部のみの補強を施してみます。

この方法が、錆に対しての影響も少なく、他とのバランスもいいと思います。

バランスとは、ブッシュ関係はニスモ、ショックは、今のところ、ノーマルより減衰力の高いVスペック純正か、ノーマル形状の社外品、フライホイルのみニスモの軽量品など、ノーマル+αのスポーツ性能がある車両ができれば、楽しいかと思います。

スポット溶接の追加点数もノーマル+αのスポーツ性能を目指しての数にします。

ハードな足回りや、サーキットメインの車両製作の場合は、もっと数多くのスポット溶接追加の必要があると思います。

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まずは、窓をすべて外します。

傷んだモールを交換することにより、窓枠の今後の錆の発生の防止にもつながります。

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窓枠、ドア開口部の内側と外側のパネルどうしを接合しているのが丸く窪んでいるスポット溶接の痕です。

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純正のスポット溶接の間に追加でスポット溶接していきます。

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間に一か所のところから、三か所追加の場所もあります。

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補強だけが目的なら、なにもスポット溶接にこだわる必要はありません、通常の半自動溶接でも十分な強度を出せると思います。

私がスポット溶接を使用するのは、他の溶接に比べて、スポット溶接が最も、溶接の熱が低くまた、溶接の時間も短いからです。

これは、溶接の熱と時間が短いとボディの鉄に与える影響が少なくて済むからです。

熱を高く、長く加えると、ボディの歪、そして何より製造時の防錆塗装を広範囲で侵してしまうからです。

性能維持、要は、長く車両の性能を維持するためには、錆びにくくする必要があり、補強の為にボディの寿命を錆の発生により、

短くしてしまっては、全く意味がないと思います。

その為、スポット溶接は基本的に溶接面の両側にアクセスする必要があるため、限界がありますが、また別の項目で触れますが、

修理に関しても私ができる限り、スポット溶接を使用したいと思います。

 

今回の場合など開口部のみの補強ですので、すべてスポット溶接のみでの補強になります。

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溶接機の性能も、メーカーと同じは不可能ですが、

少しでもメーカーの溶接に近づける為に、新車と同程度のスポット溶接が行えるスペックを誇る溶接機を使用しています。

溶接の打痕が純正と同程度であると確認できると思います。

 

 

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溶接後、防錆処理をします。ただ塗装するだけでは、

溶接面は一旦空気に触れてしまっていますので、わずかでも空気中の

水分にも触れてしまっています。その上から塗装しても厳密には一旦触れた水分がたとえわずかでも、今後の錆の原因になると思います。

その為、金属面の水分をとりこんで硬化する能力の高い防錆剤を下地に使用し、その後、2液のサーフェサーを塗ります。

乾燥後、ノックスドールを溶接したパネルの間に吹き付けていきます。

 

 

極端なことを言えば、素材が鉄であり、空気中にある限り錆びなくするのは不可能です。

 

ですが錆びにくくすることは可能ですので、ここは手間をかけて防錆したいと思います。

 

 

GT-Rを楽しく、そして長く乗れるよう拘りの施工をしております。

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