BCNR33 再修理! 修復歴と修復方法。

2013/09/30

 

錆からの復活を遂げたオーテックも細かな調整、好みの仕様への作業中ですが、ひと段落しましたので、お待ちいただいているお客様の作業を進めています。

 

今回着手するのは、事故、修復歴あり車両の再修理です。

 

オーナー様よりご相談を受けた今回の車両は、修復歴ありですが、内外装の程度は非常によかったの購入されたとのことでした、実際私も、内装、外装、エンジンなど機関も非常に程度がよく良い車両と思いました。

 

ですが、ご相談の内容は、修復歴ありは承知の上で購入したが、ハンドルがとられる、つまりまっすぐ走らないという症状です。

アライメントはどうですかと確認したところ、複数のお店で、アライメントなど見ていただいたが完治しないとのことでした。

まずは、リフトに上げて、見せていただきましたが、まずはなるほど各部の調整や、アーム、タイロッド、ブッシュ類など可能性のあるところはほぼ新品に交換されており、またテンションロッドなどは調整式に交換されていますが、

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テンションロッドの調整部分が左右でかなり違います。もちろん全く同じにはなりませんが、ここまでずれている場合は、足回りのトラブルが考えられます。

 

エンジン搭載状態では解りにくいですが、メインフレームの歪が原因と判断させていただきました。

ようは以前の修復が完全に出来ていない、もしくはボディアライメントがとれないほど大きな事故だったかのどちらかです。

 

 

早速作業に入ります。

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まずはエンジン降ろします。

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今回はエンジンのメンテナンスはわずかな消耗品だけですので、この状態で降ろしました。

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ばらしていくと段々と見えてきました。

これらの画像はヘッドライトの取り付け部なのですが、長穴加工されています、外装のチリを合わせるのにこうしないと付かないという事です。

つまりこの段階で、コアサポート、ヘッドライトバッフルが基準の位置よりずれていることになります。

 

 

エンジンを降ろすと非常によく解ります。

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左右のメインフレームに見事に折れています。

 

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線より矢印方向はエンジンルームをのぞきこむとエンジン搭載状態でも見える部分ですが、その部分はキレイ見えます、パテにより成形、塗装されています。

つまりパット見では修復が解りにくくなっています。

 

 

修理方法は、錆と同じで様々な方法があり、事故状況、ダメージの状態、車体の箇所などにより、一概にどの方法がいいとは言えません。

これから行う当店の修理方法も一長一短あると思います。

 

当店の事故修理、再修理の考えとして、まずは気持ちよく、不安なく走れる車両であるかどうか、次に万が一、事故にあった場合、純正と同レベルの強度が車体にあるか(衝突時の安全性、乗員の保護)、最後に末永く乗りつ付けられるか、を軸としています。

 

その為、部品がある間は、基本的にパネル、フレーム交換して修理、再修理を行います。

 

フレーム、及びパネル交換については、

現在の中古車の査定の影響を受け左右されている場合が非常に多いです。

パネル、フレームは交換してしまうと、特にメインフレームなどは事故歴大となります、パネルなども一部を除き

修復歴ありとなります、

その為交換が車両にとって望ましい状態でも交換せずに修理されている車両が多くあります。

 

心理的にパネル、フレーム交換車両は、交換を必要とするほどの大きな事故があった車両と思われ、

交換なしの車両はたとえ修復歴ありでも交換しない程度の軽微な事故歴と思われがちです。

 

 

今回の再修理車両など後者のいい例です。交換なし修理の場合、転売時のメリットもあります、修復歴にはなるが、

交換でなないので っといった査定になり、販売価格も交換車両より、高くなる可能性が高いです。

 

 

ただ、車両の性能では、交換が必要なら、当然交換した方がいいです。メインフレームなど一度ここまで折れてしまうと治し方によりこの部分が見た目はきれいでも、非常に弱くなっている場合もあります。

 

 

しばらく乗るだけや、とりあえず っといった場合はいいでしょうが、今回の車両のオーナー様のように今後一生

(やむを得ない事情で手放されることはあるかもしれません、車ですから大きな事故をするかもしれません、今現在、一生乗るっという気持ちがあるかどうかです。)

乗りたいという気持ちに応えたいという気持ちで私も作業しています。

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通常の車両の事故修理ではここまでのパーツを交換することになれば、全損、廃車となりますが、オーナー様の心意気で今回も修理可能となります。

前回の修理で完治できなかった部分を再修理します。

 

 

再修理のご相談もお待ちしております

 

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