BNR32 057号車 サビ修理 5 (作業について・・)

2016/02/05

057号車ですが、フェンダー交換完了です。

IMG_2388各接合部は純正どうよスポット溶接にて

IMG_2390しっかりとした打痕が出るよう(もちろんしっかり溶接できていることが一番大切ですが)心がけています。

 

内部も以前は、

IMG_1964このような仕上がりでしたが、

IMG_1953見えない部分を簡単に済ませて、コストを下げるのも、それはそれで一つの手法であると思います。お客様の第一の要望が低価格でしたら、需要と供給?と言っていいのかわかりませんが、求められた物を提供しているので問題ないと思います。

IMG_2450今回の作業後です。

IMG_2448新品パネルの裏側も純正の全着塗装の上にさらに下地塗装をしています。

 

手間も時間もかかりますので、当然コストもあがりますが、

求められているのが、何時また錆が出てくるのか?内部の仕上げは大丈夫なのか?といった心配を出来る限りなくし、安心してGT-Rに乗りながら維持していきたいというオーナーの気持ちだと思います。なのでその要望に応える作業ができるよう頑張ります。

 

IMG_4182反対側の内部からの錆も

IMG_4257ウェットブラストして除去したあと、

IMG_2200表の切除した部分もIMG_2206サビ除去し

IMG_2259パネルからワンオフで作成し、

IMG_2330接合、

IMG_2404接合し、内部も塗装、防錆し仕上げます。

 

 

このあとシーリングして、ノックスドールを散布して内部は完成です。

 

続いてこの車両ですが、サイドステップも錆が出てきていましたので、部分的にウェットブラストにて除去します。

IMG_2406パテが入っていて、そのパテの下から錆が出てきています、おそらく、板金後、プライマーやサーフェサーなど下地塗装をせずに、直でパテを入れていますので、錆が発生してきたものと思われます。

 

これも先ほどと同じく、時間短縮、出来る限り安く、とりあえずしばらく綺麗に、といった要望ならいいかも知れませんが、過去の修理の時とは、オーナーも変わり、ここまでの年月が経っても今尚大事に乗っているとは思ってなかったのかもしれません。

そういった昔の作業のつけをツケを現オーナーが精算する形になりますが、それでも修理して乗って行きたいと思えることは素晴らしいことで、素晴らしい車だと思います。

IMG_2425ほぼ一面にパテが入っていますね、本来であれば、サイドステップ交換が望ましいですが、ウェットブラストの導入により、理想的なサビの除去だけでなく、パテも鉄板を傷めることなく、取り除くことができますので、修復可能です。

 

ウェットブラストはまだまだ改良点も多く必要ですし、使い方、使用するまでの準備(パーツを取り外したり)など大変な部分もありますが、事サビに関しては、ホントに理想的な道具です。

そもそもアメリカで船舶の船底の剥離に使われていた機材です、車ばかり触っていたのでは、出会いうことはなかったかもしれません、だからといって私自身が、様々な職種に付いて現場と現場の機材を知ることは、時間的にも不可能です。

 

様々な業種の方と出会い、また作業を見せていただいたり、依頼してみたりして始めて発見があります、古いアメ車、ヨーロッパ車のレストアから学ぶ、昔からの効率のいい手法や、最先端の溶剤や機材技術を生かす方法など、知りたいこと、学ばなくてはいけないことは、まだまだたくさんあると思います。

これからも1台でもいいGT-Rに復活させることができるようアンテナを高く伸ばし頑張っていきたいと思います。

 

*当店のGT-R復活の作業に、技術、知識、機材、材料、アドバイスなど与えてくださる関係者の皆様本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。